長期優良住宅における田中工務店の仕様
田中工務店が取り組んでいる長期優良住宅。 この長期優良住宅の基準である4つの性能を得るための、田中工務店の家づくり仕様の一部をご紹介いたします。
くわしくは、田中工務店が定期的に開催する「住まい教室」や「見学会」でもご紹介しておりますのでぜひご参加ください。
長期優良住宅の「認定基準」とは
一般の方にはあまり知られていない事ですが一定の項目で住宅の性能を表すことが出来ます。
住宅の性能
良質な住宅を安心して取得できる市場
10年間の瑕疵保証
紛争処理
住宅性能表示制度
平成12年10月から「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいて住宅性能表示制度が通用されています。
住宅性能表示制度
=家の「良し悪し」を客観的に評価する仕組み
性能表示精度の10項目
性能表示制度とは住宅の品質確保を促進する為に10項目からなる住宅の性能を客観的に評価する為の指標です。
- チェックのある所が長期優良住宅で等級が規定されています。
長期優良住宅では、性能表示項目のうち「長期間、良好な環境で住み継ぐ」という観点から特に大切な4つの項目を評価し、一定の基準以上であることが求められます。
- 1.構造の安定性(耐震等級)
地震や風等の力が加わった時の建物全体の強さ→壁量・壁のバランス等
2.火災時の安全
火災の早期発見のしやすさや建物の燃えにくさ→火災報知機の設置、耐火時間等
- 3.劣化の軽減(劣化等級)
建物の劣化(木材の防腐等)のしにくさ→防腐・防蟻措置、床下・小屋裏の換気等
- 4.維持管理への配慮(維持管理/更新の容易性)
排水管・給水管・給湯管・ガス管の点検、清掃、補修のしやすさ→配管方法、点検口設置等
- 5.温熱環境(省エネルギー性)
暖冷房時の省エネルギーの程度→躯体・開口部の断熱等
6.空気環境
内装材のホルムアルデヒド放散量の少なさ及び換気措置→居室内の内装仕様、換気設備等
7.光・視環境
日照や彩光を得る開口部面積の多さ→居室の床面積に対する開口部の割合
8.音環境
居室のサッシ等の遮音性能→サッシ等も遮音等級を上げる措置
9.高齢者等への配慮
バリアフリーの程度→段差の解消、手摺の措置、出入り口幅員、部屋配置等
10.防犯
開口部の侵入防止策→戸及び錠、サッシ及びガラス、雨戸等の侵入防止策
家を長持ちさせる4つの性能
- 劣化対策(等級 3+α)
- 耐震性(等級 2)
- 維持管理/更新の容易性(等級 3)
- 省エネルギー性(等級 4)
1. 劣化対策(等級 3+α)
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること。 通常想定される維持管条件下で、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置。
地盤から基礎上端までの高さを400mm以上にする。
床下の点検ができるような基礎の区画毎に人通孔を設ける。
メンテナンスがしやすいよう、床下有効高さを330(350)mm以上にして人が点検出来るスペースを取る。
土台の防腐、防蟻対策に薬剤処理が不要のヒノキを用いる。
屋根通気(長期優良住宅では任意項目)
屋根通気(長期優良住宅では任意項目)
外壁通気を取り、室内の湿気を抜き構造材が雨水に接触することを防止する。
窓周りの外壁通気(例)万が一、外壁よりの雨水侵入があっても排出されやすい。
耐久性の高いひのき(D1特定樹種)を柱、間柱、筋交いに 利用することで防腐・防蟻処理が不要となる。
2. 耐震性(等級 2)
極めてまれに発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷レベルの低減を図ること。
建築基準法レベルの1.25倍の地震力に対して、倒壊しないこと。
・耐震2等級の家とは
・地震に対する必要な筋かいの量
・木材の許容応力度試験
許容応力度とは、「これくらいの力まで持ちこたえますよ」という数値のことです。
・構造計算ソフトによる算定
許容応力度計算(構造計算)とは、材のもっている力と、そこにかかる力を比較し、材の許容できるか否かを確認するものなのです。
・許容応力度計算による構造計算書
3階建の構造計算は義務化されています。2階建は任意ですが、2階建も構造計算を行っています。
・構造材
・基礎
基礎コンクリートに埋設する鉄筋の本数や太さも、構造計算結果に従い決定します。基礎も長期時と短期時での応力の検討が必要です。地震力だけでなく、風圧力の影響も大きいものです。
・地盤調査
スウェーデン式サウンディング試験(木造住宅工事では一般的な方法です。)
*その他には、表面波探査法などもあります。
・地盤改良工事(柱状改良)
柱状に地盤を掘削し、固化剤を注入する。そうすると地盤に支持杭が打たれたようになる。
筋交いタスキ掛けが連続するなど、耐震壁の量が多くなる。
3. 維持管理/更新の容易性(等級 3)
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理を容易に行うための必要な措置が講じられていること。ポイントは、清掃・点検・補修・更新。
・床下点検口
床下のすべての箇所を確認できるよう配置
・天井点検口
天井懐より上部の水回りの配管を確認できるよう配置
メンテナンスがしやすいよう、基礎内で分岐したさや管ヘッダー方式の設備配管。
配管は地中などに埋めず基礎の立ち上がり等で外へ出す。配管が貫通する基礎部は予め補強。
4. 省エネルギー性(等級 5)
必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること。(次世代省エネルギー基準に適合すること。)
・断熱
ボード系断熱材・繊維系断熱材・セルローズ断熱材などを用い性能値により厚さを決めていきます。
・断熱材
壁+屋根;セルロースファイバー
・断熱材
壁;グラスウール
天井;押し出し法ポリスチレンフォーム
・断熱サッシ・複層ガラス
開口部からの熱損失を抑える断熱サッシを使用。日射を多く受ける開口部は遮熱性の高いガラスを使用する等の対策も行います。
様々な評価基準
温熱・環境を評価する基準はいくつかありますが特徴が異なります。
■ 自立循環型住宅 | 1次消費エネルギーを2000年頃の標準的な住宅と比較して、50%まで削減可能な住宅であることを目標としています。 かつ、2010年までに十分実用化できる住宅であること。 |
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■ 住宅事業主基準 | 建売住宅の販売事業者を対象とした基準。 1年間に建てた全住宅の平均1次消費エネルギーが、地域毎に定められた省エネ基準を満たすこと。 |
■ CASBEE | 1次消費エネルギーだけではなく、「環境負荷」を含めた基準。 大規模建築などでは地域により行政からのCASBEEのランクが 義務付けられています。 |
1次消費エネルギーだけではなく、「環境負荷」を含めた基準。 大規模建築などでは地域により行政からのCASBEEのランクが義務付けられています。
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その他の「長期間、良好な環境で住み継ぐ」ための取り組み。
弊社の「家づくり」は以上の品質や重要な性能を担保した上で、デザインセンス、設計力を高める努力をしています。